AIと医師

 

医師は、大学病院ならカンファレンス、個人の開業医なら製薬メーカー主催(これが問題になっているんだが、ここは目を瞑って)の勉強会で他の医師と意見交換をしながら疾患に対する多くの医師のアプローチを学ぶことができる。但し、個人病院や開業医はそのような機会がないか、もしくは、出席するのが面倒、などあまり勉強したがらない人が多い。こういう医師は自分だけの知識で患者を診察、薬剤を処方したりする。

特に問題なのは、認知症も含めた精神疾患である。認知症を理解できない医師は相当多く、漫然とアリセプトを処方してしまっており多くの患者が副作用で苦しんでいる。

AIが普及すると、診察室でAIが専門医の意見を集約して、非専門医にアドバイスすることができ、結果的に患者に対してより良い結果をもたらすことができるだろう。

日経メディカルにインタビューを受けるほどの医師であれば、この程度の意見は述べていただかないといけない。編集部ももっと突っ込んだインタビューをすべきである。

 

アルツハイマー病のポスター CAMH in Canada

CAMHとは、カナダにあるCentre for Addiction and Mental Healthのことで、カナダ最大の精神疾患や中毒症状に対する教育をする期間です。日本で言えば、久里浜医療センターのようなものでしょう。

ただし、こちらは、医療従事者向けに教育、研修、インターンシップ、レジデンシーを提供しており、精神科医、心理学者、薬剤師、看護師、作業療法士ソーシャルワーカー、さらに、研究室の技術者などに対して、実践的な経験をする場所になっています。

 

このあたりも日本では遅れをとっていると思います。精神疾患患者に対するケアには以上のような多くの職種の人が関わる必要がありますが、医師以外のコメディカルに対する教育は、日本ではあまり聞いたことがありません。

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ウェアラブルデバイスは病気のシグナルを出してくれるが問題はここにある

問題点

  1. CGMのような患者の生死に関わるようなデバイスも出てきているのだが、患者自身が正常値と異常値の違いが分からないことにある。医療機関できっちり指導できているかが問題だ。ただ、単に薬を処方しているだけでは医者として片手落ちだ。
  2. 診療報酬がつかないことに問題がある。以前にももう一つのブログで書いたが、診療報酬がつかない事に医療機関は二の足を踏んでしまう。
  3. 電子カルテと情報のやり取りができない。富士通パナソニックなど大手の電子カルテは自社の囲い込みが最重要課題だ。そのため、他社のデータを取り込むことができないようにしている。院内のデータと照らし合わせたりするにはペーパーでの目視でしかできない。
  4. そもそも、デバイスに詳しい医者が少ない。病院ならまだ何とかなりそうだが、開業医特に50歳以上の医者のITリテラシーは非常に低い。このような効果のあるデバイスが世の中に出ていること自体知らないし、知ったとしても関心がない。

 

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膝を守るための8つのメソッド

 

若者よ 介護を目指さないで

先日の朝日新聞の夕刊に、「若者たちにもっと介護の仕事を」と言う趣旨の記事が載っていたが、非常にやるせない感じがした。すでに相当のお金が注ぎ込まれているのに更に人力も提供しなければいけないのだろうか?この老人たちがいなくなった20年後の今の若者たちは何の仕事があるのだろうか?

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ほぼ同じ時期に、老年学会が65〜74歳までを准高齢者とする提言をしている。この准高齢者はまだまだ元気な世代だということだ。これらの世代が介護事業の労働力になってほしい。

若者は自分たちの世代のために働いてほしい。

 

21st-century healthcare: how technology is revolutionising the National Health Service

 

さらに、患者をベッドから早く解放してあげる取り組みも参考になる。

 

 

We must eat less meat.

健康のために肉は減らしましょうって、記事かと思ったら、温室効果ガスの問題でした。畜産の生産は温室効果ガスの14%になり、その代替案として人工肉に関して、書いてます。そうまでして肉を食べないけど、、、

 

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